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Japanische Klassiker mit Furigana

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たいらのまさかど

平の将門

吉川 英治

Lesen Sie 平の将門 (たいらのまさかど) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 232.193 Zeichen · 463 Bildschirme

Aozora Bunko

その辺は、どうです。念のため、承っておきたいが」

為憲は、ぴりっと、眉をうごかした。

貞盛は、ここに姿を見せていない。――もし、為憲が発言してはと、問題のもつれを怖れて、維茂はあわてて答えた。

「お訊ねは、少々、お門違いではないか。そんな事は、貴公へ御返辞する限りではない」

「何を……いや何で門違いといわれるか」

「ここは常陸の国ですぞ。下総の領下ではない。他国の内政に、いらざる御懸念は止めて欲しい」

「なるほど。そう出る事であろうとは心得ていた。しかし、常陸の国庁に勤めていた府官が、主人相馬殿(将門)にすがって、豊田の館に泣きこんで来ていることを御存知か。――国司たる御辺の不始末が、隣国へまで、迷惑をかけたものとは思われぬのか」

「これは思いもよらぬいい懸りだ」と、維茂は、顔じゅうに不快な皺を描いて――「元々、常陸においても、日頃から悪評の高かった人物。わけて官舎を荒らして逃亡したような者を、匿わるるこそ、当方から見れば、怪しからぬ思いがしておる。……何で、御門を頼って行ったなら、突ッ刎ねて下さらんのか。また、隣国の誼みを思わるるならば、一応、常陸の国庁へ、御通諜でもして給わらんのか。