Japanische Klassiker mit Furigana
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たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
Lesen Sie 平の将門 (たいらのまさかど) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 232.193 Zeichen · 463 Bildschirme
馬鹿
得にもならない仲裁役に、危険を冒してまで、のめのめと、敵地にひとしい武蔵へ出て来るなどは、そもそも、よほど人を疑わず、また、頭を下げて頼まれれば、嫌といえない人間のすることで、まことに――いわゆる後世の関東者、江戸ッ子人種の祖先たるに恥じない性格の持主ではあった。
馬鹿
数日の後。
将門は、武芝と、会見した。
多摩川上流の山岳をうしろにし、武蔵の原を、東南一帯に見わたした一丘陵に、武芝は、別荘をもっていて、その附近を、砦造りに、かためていた。
(なるほど、この天嶮と、地勢に構えられていては、興世などが、手こずるのは、むりもない)
と、将門すら、来て見て、いささか驚いた。
「よく、遠路もいとわず、来て下すった」
と、武芝は、酒食をもうけて、歓待した。
「いや、自分の労などは、何でもない。ただ貴公が、大度量を以て、この将門に、まかせるといってもらえれば――だが」
「おまかせしてもよい。……けれども、相馬殿(彼は将門をそう呼んだ)――この武芝が、興世や経基のために、祖先代々の居館も財物も、悉皆、焼き払われたことは御存知でしょうな」
「それは、聞き及んでおる」
「――と、いたしたら、その償いは、どうしてくださる。