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Japanische Klassiker mit Furigana

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たいらのまさかど

平の将門

吉川 英治

Lesen Sie 平の将門 (たいらのまさかど) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 232.193 Zeichen · 463 Bildschirme

Aozora Bunko

毒杯

もちろん、彼らは、累代の摂関家と、一連の朝廷貴族に、うらみはあるが、それを以て、朝廷をどうしようという考えはない。目企むところは、革命にはちがいないが、摂関政治への私怨であり、その改革であった。

ところが、将門には、そんな気もちは、毛頭もない。彼はただ郷土の平和の中で、凡々たる幸福の子でありたいだけなのである。しかし、事々に、その小なる願いも妨げられて来たのだった。――事ここに到ってもまだ彼は、恋々として、桔梗を想い、酒に悲しみ、なろう事なら、このまま、酔い死なんとさえしているふうに見える。

――かくては、と三人は眼まぜを交わして、(一国を奪るも、八州を奪るも、乱を問わるる公責は同じですぞ)

という前提を以て、将門に、こうすすめたのである。

「このさい、唯一の策は、権力を拡大することです。たとえ問罪の軍が、中央から下って来ても、われに、十万の兵も恐れぬ強大な結束があれば、どうする事もできません。かえって、公卿共の方から妥協してくることでしょう。力です、武力です。――一刻も早く、坂東八国を掌管して、善政を布き、諸民を手なずけてしまうに限ります」

「そうか。