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Japanische Klassiker mit Furigana

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たいらのまさかど

平の将門

吉川 英治

Lesen Sie 平の将門 (たいらのまさかど) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 232.193 Zeichen · 463 Bildschirme

Aozora Bunko

けれど、供待ち仲間の、諸家の奴僕や舎人たちの放談が教えるところによると、

「こうなるのは、あたりまえだ……」と、みないって、憚らなかった。

「御政治がわるいのさ。……いや、悪いにも、いいにも、今は、御政治なんかないんだから、群盗たちには、こんなありがたい御世はない」

話題が、この理由と、原因ということになると、小次郎は、いつも、肩身がせまくなった。なぜならば、彼の仕えている主人――右大臣藤原忠平が、だれよりも、くそみそに、悪口の対象になるからであった。

忠平は、氏の長者として、いまや藤氏の一門を、思うままにうごかし得る身分であるのみでなく、朝廷の中でも、かれの一びん一笑は、断然、重きをなしている。

それは、さきに、若くて亡くなった、左大臣時平の位置と権勢とを――弟の彼がそっくり受け継いでいるからであるが――兄の時平とは、その政治的な才腕も、見識も、抱負も、人間そのものも、まるで段ちがいに、格落ちしているのが、いまの右大臣家であるというのだ。

すくなくも、前の左大臣時平は、菅原道真を、政敵として、辛辣な政略や、自閥本位な謀略もずいぶんやったが、また、地方の農地改革だの、民心の一新だの、財政と文化の面にかけて、かなり理想ももっていた。