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Japanische Klassiker mit Furigana

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たいらのまさかど

平の将門

吉川 英治

Lesen Sie 平の将門 (たいらのまさかど) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 232.193 Zeichen · 463 Bildschirme

Aozora Bunko

殊に、名馬ともなれば、それは驚くべき高価だということは、よく知っているからだった。

秀郷は、贈り物が、気に入ったと見て、さらに、自分で庭へ降りてきた。そして、この馬が、いかに名馬であるかという専門的知識をかたむけて、庭上から説明した。

そのことばつきは、どう丁寧に述べても、いわゆる坂東なまりの粗野な語である。それが、耳なつかしく、心をひかれて、小次郎は馬をわすれて、秀郷の顔ばかり見ていた。

年の頃は、三十八、九か。皮膚の色さえ、小次郎には、故郷のにおいが感ぜられる赭土色の持主だった。眉は、粗で、眼はきれ長であり、面長な顎に近いあたりに、黒子がある。この黒子に、毛が生えていたためか、小次郎の眼には、いつまで忘れない記憶になった。

「これ……小舎人。なんでそちは、わしの顔ばかり見ているか」

秀郷は、彼のぶしつけな視線に、不快をおぼえたのか、やがて、馬の説明を終ると、こう叱った。

「よも、白痴ではあるまいに。ジロジロと、不気味な奴だ」

小次郎は、それが、忠平の耳へもはいったと思ったので、はっと、身をすくめ、われにもあらず、地へ、ぬかずいてしまった。

「おお、どうされたの客人……」