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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふくおうじでん

福翁自伝

福沢 諭吉

Lesen Sie 福翁自伝 (ふくおうじでん) von 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 209.912 Zeichen · 402 Bildschirme

Aozora Bunko

長崎に居ること難し

その中に此方は余程エラクなったのが主公と不和の始まり。全体奥平と云う人は決して深い巧みのある悪人ではない。唯大家の我儘なお坊さんで智恵がない度量がない。その時に旨く私を籠絡して生捕って仕舞えば譜代の家来同様に使えるのに、却てヤッカミ出したとは馬鹿らしい。歳は私より十ばかり上だが、何分気分が子供らしくて、ソコデ私を中津に還えすような計略を運らしたのが、私の身には一大災難。

長崎に居ること難しソリャ斯う云う次第になって来た。その奥平壹岐と云う人に与兵衛と云う実父の隠居があって、私共は之を御隠居様と崇めて居た。ソコデ私の父は二十年前に死んで居るのですけれども、私の兄が成長の後に父のするような事をして、又大阪に行て勤番をして居て、中津には母一人で何もない。姉は皆嫁いて居て、身寄りの若い者の中には私の従兄の藤本元岱と云う医者が唯一人、能く事が分り書も能く読める学者であるが、そこで中津に在る彼の御隠居様が無法な事をしたと云うは、何れ長崎の倅壹岐の方から打合のあったものと見えて、その隠居が従兄の藤本を呼に来て、隠居の申すに、諭吉を呼還せ、アレが居ては倅壹岐の妨げになるから早々呼還せ、但しソレに就ては母が病気だと申遣わせと云う御直の厳命が下ったから、固より否むことは出来ず、唯畏りましたと答えて、母にもそのよしを話して、ソレカラ