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Japanische Klassiker mit Furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Lesen Sie 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 335.908 Zeichen · 669 Bildschirme

Aozora Bunko

何かご用でございますか?」

町人は驚いて頭を下げた。

「城下が大分騒がしいが、何か事件でも起こったのかな?」

前髪立ちの若い武士が言葉やさしくこう訊いた。町人はまたも頭を下げたが、

「何も事件とてござりませぬが、今日は殿様のお猪狩りでそれで城下まで活気付いて騒がしいのでございます」

「ナニ、ご領主のお猪狩りとな? してお狩場はどの辺かな?」

「恵那のお山でござります」

「向こうに見えるあのお山か?」

武士は恵那山を指差した。

「へい、あの山でございます」

「幾人ほどのご同勢であのお狩場へ参られたな?」

「町人のことゆえさようの事は存じませんでございますが、他人の噂によりますと千人足らずのご同勢で」

「してご同勢のその中には浪人組の猛者達も加わっていたでござろうな?」

「そういう噂でございました」

前髪立ちの美しい武士は裸身の大男を見返ったが、

「お聞きなされたか、はだか武兵衛殿、花村殿の狩倉に浪人組の勇士達も狩場に向かったという噂。我らのたずねる玄斎坊主之助もその中におるに相違ござらぬ。これよりすぐに恵那山を差して、雪深くとも分け登り、探し求めようではござらぬか」

「いかさまそれはよい考え。