Japanische Klassiker mit Furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Lesen Sie 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 335.908 Zeichen · 669 Bildschirme
ところで彼は久しい前から、例の旅人蔵へ捕らえられている沢山な可哀そうな旅人どもに逢って見たいと思っていたが、今日初めて鬼王丸へその希望を話したところ、鬼王丸は笑いながら彼の好奇の希望を入れた。そして二人はその場からすぐ旅人蔵へ行ったのであった。葡萄大谷におった頃、二、三度姿を見たことのある東条数馬がその蔵に、他の多くの旅人と一緒に押し込められているのを見ると彼は少からず喜んだ。しかしそうした素振りは見せず何気ない様子でこう云って見た。
「前髪立ちのあの若侍、愚僧大いに気に入り申した。旅人蔵から解放し愚僧に賜わることなりませぬかな?」
するとにわかに鬼王丸は大きな声で笑い出したが、「さてはお国西班牙でも衆道流行と見えまするの。ほんにあそこにいる稚児侍、美しい縹緻を致しておるわい。お気に召したら遠慮なくお使いめされてよろしゅうござる」こう云ってすぐに許してくれた。
そのため二人、偶然話し合う事が出来たのであった。やがて日が暮れ夜となった。
オースチン師と数馬とは、芳江とそして市之丞とをどうしたら救うことが出来るかと、肺肝を砕いて語り合った。
「ともかく一人城内の武士をこっちの味方に付けずばなるまい。