Japanische Klassiker mit Furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Lesen Sie 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 335.908 Zeichen · 669 Bildschirme
地下道をゆく
しかしああいう別嬪になると私どもの手には入りませぬので」
「では何者の手に入るのじゃ?」
「申すまでもなくご城主様の手へ」
「ははア武者所鬼王丸の手へか?」
「ハイ、さようでござります」
オースチン師はそれを聞くと不安らしい表情を眼に見せたがすぐに威厳を取り返し、
「これ我こそは天帝の神じゃ。嘘や偽りを申してはならぬぞ。でお前に尋ねるが、よもや芳江姫は鬼王丸のために操を破りはしないであろうな?」
「今日までは確かでござります。無垢の処女でござります。しかし明日は解りませぬ。いや明朝明けの鐘と共に鬼王丸の若い寵姫になられる筈でござります」
地下道をゆく
それを聞くとオースチン師は思わずハッと顔色を変えたが、すぐに一層冷静になり、グッと白虎太郎の顔を睨み、相手の頭上に両手を延ばしそれをグルグル廻わしたが、これぞ眠りを深くする術で催眠術の一手なのである。
「ふうむ、明朝明けの鐘と共に鬼王丸めは芳江姫を妾にするというのじゃな。そうしてそれは云うまでもなく無理に妾にするのであろうのう?」
「いいえさようではござりませぬ。自分から望んで芳江姫の方からそうすることになりましたので」