Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Lesen Sie 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 335.908 Zeichen · 669 Bildschirme
霧隠才蔵
静かに静かに!」
と妖精どもは一度にピタリと踊りをやめた。
しんと森の中がしずかになる。
その時、楠の木の幹の面へ朦朧と人影が浮かび出たが、だんだんその影が濃くなって来る。やがて鮮明り鬼王丸の姿が楠の木を背後にして現われ出た。
「あーッ」
と大きく欠伸をし、両腕をウンと空へ延ばしたが、
「久し振りで故郷へ帰って来たので快い気持ちになって眠ってしまった。……さて、野郎ども、ご機嫌はどうじゃな」
云いながら周囲を取り巻いている妖精どもを見廻わした。
妖精どもは嬉しそうにキーキー声を立てて笑ったが、
「はい有難う存じます。おかげさまで無事でござります」
「うん、無事か、それは結構。……ところでお山もご無事かな?」
鬼王丸は胡散らしく訊いた。
「へ? お山とおっしゃいますと?」
樫の木の精の若者が恐る恐る訊ねて見た。
「お山はお山だ! 白山のことよ! 鬼王丸の支配下にあるこの加賀の白山のことよ! 昔ながらに泰平であろうな?」
すると不思議にも妖精達はにわかにモジモジやり出した。
その様子を鬼王丸は審しそうに眺めていたが、
「ははあ、さては何者か、この白山の泰平無事を掻き乱すものがあると見える。