Japanische Klassiker mit Furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Lesen Sie 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 335.908 Zeichen · 669 Bildschirme
「無礼者!」と叫ぶと同時に、真っ先に進んだ川添三弥は、刀を抜いて颯と斬った。パッと散る血の泡沫、首を刎ねられた老人は、薄雪の積もった峠道へ、バッタリ死体を転がした。
「不愍なことを! 殺さずともよいに」
三好春房は声を掛けたが、それは後の祭りであった。で行列は死体を乗り越え、福島指して進んで行った。
「どんなお方? そのお使者は?」
こう鳰鳥は訊いて見た。
「若いお方でございます」侍女の玉章は笑いながら、「大変な美男でございます」
「若くて美男、それはそれは」鳰鳥もちょっと微笑したが、「それにご名門だということだね」
「そんなお噂でございます」
「若くて美男でご名門なら、女子にとっては何よりの餌食、どんなにご本人が固くても、女の方で黙ってはいない。なんとお前達そうではないか」
「ハイ、さようでございますとも」侍女達は一斉に同意した。
「そこで」と鳰鳥は思案しいしい、「お使者迎えの趣向として、木曽名物の盆踊りを、近日お目にかけようと思う。だが城内の人達だけでは目先が変わらなくて面白くない。百姓町人の隔てなく、木曽一円に令を出し、見目よい男女を猟り集めるよう」
「かしこまりましてござります」