Japanische Klassiker mit Furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Lesen Sie 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 335.908 Zeichen · 669 Bildschirme
これはまことに奇怪なことで、こういう点から云う時は、この「麗人族」は日本人ではなく、小亜細亜辺の古代民族が、何かの理由で漂流して来て、この日本の駒ヶ岳に、隠れ住んでいたものと見なさなければならない。
まず彼らの市街たるや、城壁によって囲まれていた。一里四方の城壁で、漆喰と煉瓦と瀝青とをもって、堅固に造られているのである。高さおおかた五十尺、その厚さに至っては十人の男が肩を並べて自由に歩けるほどであった。
城壁の四方には大小の門が大略四十造られてあったが、門の扉は真鍮であり、飾りに置かれた石像が獅子であるという点から見ても、いよいよ小亜細亜辺の民族が、移住したものと想像される。
城壁の上には櫓があった。二町ごとに造られているので、城壁四面総体から云えば、七十二の櫓がある訳である。
櫓は平時は物見台であった。そうして戦時には弓手が籠り、差し詰め引き詰め矢を飛ばすのであった。平時といえども櫓にはいつも武人が籠っていた。
以上は外壁の構造であるが、さらにもう一つ内壁があった。真鍮の門扉、弓手櫓……外壁と同じ構造であった。
二重の城壁に囲繞された、「麗人族」