Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Lesen Sie 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 335.908 Zeichen · 669 Bildschirme

Aozora Bunko

「しかし我輩は反対だ! なるほど槌主の議論には、もっとものところも多分にある。いや全部もっともだとも云える。が、それは理想論だ。実際の役には立ちそうもない。平和の時ならいいだろう。が、しかし遺憾ながら、今日は平和の時期ではない。国交断絶か否かという、そういうキワドイ危機なのだ。……さて本題に入るとして、彼の荒玉梟帥といえども、鬼でもなければ獣でもない。同じく生を受けた人間である。ただ我々と異うところは、我々は筋肉で働かない。しかるに彼は筋肉で働く。ただそれだけの相違である。さて、同等の人間とすれば、彼の希望を率直に入れ、美麻奈姫を妻わせたところで、決して我々の恥ではない。ところでもしも希望を拒み、姫を彼に与えなかったならば、戦端がひらかれるに相違ない。いよいよ戦いとなったとする。我々には勝ち目はないのである。麗人国の滅亡は、火を見るよりも明らかなのである、おお諸君よそういう場合に、美が何んの必要があろう! ムダな贅沢に過ぎないではないか! で、我輩は美麻奈姫を、荒玉梟帥に妻わすことを、ここに主張するものである」

「賛成」と叫ぶ声がした。

つづいて「不賛成!」