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Japanische Klassiker mit Furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Lesen Sie 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 335.908 Zeichen · 669 Bildschirme

Aozora Bunko

「さあ」と侍は笑を含み、「お見受け致すところ各方も、拙者と同じご浪人で」

「いかにもお手前の仰せの通り、吾らはいずれも浪人でござる」頭領はそこでニタリと笑い、

「いやいや吾らは浪人というよりもむしろ野武士の集まりでござる」

「なるほど」と侍は驚きもせず、「実は拙者もそう見申した」

「そこで吾らのお願いと云うは……」頭領はそろそろ切り出した。「他でもござらぬ、いかがでござろう、お手前浪人とあるからは、誰に遠慮もいらぬ筈、殊に戦国の世でござれば、切り取り強盗は武士の習い、決して恥ずべき事ではござらぬ。吾ら野武士の一味に加わり、万事お指図を願いたいもので」

云い終えると頭領は眼を据えて旅の侍を見守った。

意外の頼みに旅の武士は、女と思わず顔を見合わせ、しばらくは無言で立っていたが、やがて微笑んでこう答えた。

「思いもよらない意外のお言葉、拙者驚き入り申した――そこで一言お尋ねしたいは、もしも拙者がお断わり致さばお手前は何んと致されるな?」

「さよう」と頭領は気の毒そうに、「もしもお味方くだされぬとなれば、やむを得ずお敵対致します。すなわち太刀は申すに及ばず、金子持ち物を頂戴いたす」