Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.455 Zeichen · 290 Bildschirme

Aozora Bunko

「じゃ、その名前をちょいと書いてくれ」

「ヘエ、――私は字が拙うございます、伊之助に書かせましょうか」

「いや、それには及ぶまいよ、伊之さんの字はこんなに沢山あるんだから、手本にするに不足はねえ」

「へッ、へッ、恐れ入ります」

無駄を言いながらも、源助は四人の名前を書いてくれました。

「おや、源助さんは伊之さんよりも上手じゃないか、こうむつかしい字で書かれちゃあっしにゃ読めねえ。済まねえが、その側に振り仮名を書いて貰いたいな」

「御冗談で、親分」

「冗談ならいいが、これが本音さ、そんなに学がありゃ、岡っ引なんかしちゃいないよ」

「これで宜しゅうございますか」

そう言いながら源助は、ごんろく、あんじ、はつたろう、うたはち――

と四人の名前に振り仮名を付けてくれました。

それから治兵衛に逢って、奉公人の身許のことを細々と訊いて平次が引揚げた後へ、ガラッ八の八五郎が、恐ろしい勢いで飛込んで来たものです。

「何? 親分はもう帰んなすった、――それは惜しい事をした、大変な証拠が手に入ったんだ。泥棒仲間で諜し合せた手紙を、千両箱を掘出した穴の底から見付け出したんだよ、たいして汚れちゃいないから、文句はみんな読めるぜ――」