Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.455 Zeichen · 290 Bildschirme
六
角力だの撃剣だの、喧嘩だの勝負事だのと、荒っぽい碌でもない事を教えるからでございましょう。私はそれが心配でなりません」
仁助爺やの言う事は予想外なことばかりです。
「お里とかいうのは、どんな事を考えているんだ」
「若い女の心持などは私に解りませんが、あれも変り者で、あんな優しい綺麗な顔をしているくせに、とんだ気性者でございますよ。一緒にするようにと話のあった金之丞様を、――役者のような男は嫌いだ――と申して、どうしても承知しません。近頃は坊っちゃんの相手をしながら、お勝手向きを切り廻しております」
「番頭さんの身持は?」
「よく存じませんが、大店の支配人のことですから、一人や二人囲い者があったところで、文句を言う方が間違っております。それに、あの年まで女房も持たず、暖簾を分けて貰う当てもないのですから」
「なるほど、そうしたものだろうな、爺やさん有難う、お蔭でいろいろの事が判ったような気ががするよ」
平次は爺やをなだめて帰すと、ガラッ八を促して、黙々と家路を急ぎました。
六
平次はそれから二三度遠州屋へ行ってみました。仁助と金之丞はいろいろ親切にしてくれますが、六郎をはじめ、佐吉もお里も、店の者も白い眼を見せるので、稼業柄とはいっても、あまりいい心持はしません。