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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.455 Zeichen · 290 Bildschirme

Aozora Bunko

三

八兄哥、話は聞いたろうが、どうもこの殺しは見当が付かないぜ」

そう言いながら、二人の子分と顔を見合わせて、妙にニヤニヤしております。

意地の悪そうな四十男。世上の噂では、二足の草鞋も履いているという話。八五郎の相手には、少し荷が勝ち過ぎます。

三

越後屋佐吉というのは、四十を越したばかりの、北国者らしい鈍重なうちに、なんとなく強か味のある男ですが、女房が不思議な殺されようをしたので、さすがに、すっかり度を失っております。

早速八五郎を一と間へ案内して、北枕に寝かしてある、女房お市の死体を見せてくれました。覆いを取ると、斬られて死んだ者によくある、白蝋のような感じのする顔で、年の頃三十五六、神経質な口やかましい女ということは、八五郎にもよく受取れます。

傷は頸の右の方から喉笛へかけて、斜め一文字に深々と口を開いて、見るも不気味な有様、これでは一たまりもなかったでしょう。

「血が出ましたか」

「出たの出ないの――庭の雪が真っ赤になりましたよ」

有名な銭形の平次が来ずに、少し好人物らしい子分の八五郎が来たのが、佐吉の癪にさわったのでしょう、物の言いようが少しばかり、突慳貪です。