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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.455 Zeichen · 290 Bildschirme

Aozora Bunko

何とか敵を討ってやって下さい」

「ヘエ――、大変な事をする奴もあるものですね。玉垣の前で堂守を殺すなんて、随分罰の当った話じゃありませんか」

平次はそう言いながら、一と通り死体を検べましたが、四十五六の岩乗な男で、女や子供に縛られそうな柄ではありません。朝といっても日中の事ではあり、たぶん当身か何か食わされて、一度目を廻したのを鈴の緒で縛り上げられ、後で気が付いて口を利こうとしたので、匕首で滅多突きにされたものでしょう。

もっともまだ人通りも少ない時分で、死体は玉垣の横手の方にあったのですから、夜が明けたといっても一と刻や半刻は、知らずに過せば過せないこともありません。何人目かの朝詣りの人が、拝殿に下がっている鈴の緒が引き千切れているのに気が付いて急に騒ぎ出すと、間もなく玉垣の横、ちょっと人目に付かないところに、堂守の死体が転がっているのが見付けられたのです。

役人の見える前に、平次は忙しく四方を探しましたが、賽銭箱の上に下がっている大きな鈴と、その鈴に付いた紅白の鈴の緒が千切り取られているほかには、何の変ったところもありません。賽銭泥棒というのは、いつの世にもあったもので、器用なのは鳥黐で釣り、荒っぽいのは箱を打ちこわすのですが、見たところ、そんな様子は少しもありません。