Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.455 Zeichen · 290 Bildschirme
もっともあっしなんかに払下げてくれそうなのはたんとはねえが――」
「言ってみな、何事も縁だ」
「縁は異なもの――と来やがる、へッ、へッ、まず黒田五左衛門様の御嬢さん」
ガラッ八は大きな指を無器用らしく折ります。
「馬鹿野郎、相手は八百石取の御旗本の総領娘だ。安岡っ引にくれるかくれないか考えてみろ」
「だから、あっしは嫌だって言ったじゃありませんか、こっちで欲しいのは、なかなか向うで下さらねえ」
「そんなのは下さらなさすぎるよ、もう少し手頃なのを申上げな」
「手頃なのと来たね、有馬屋のお糸などはどんなもんで――」
ガラッ八は少しやに下がります。
「呆れた野郎だ。有馬屋は町人に違えねえが、神田で二三番と言われる万両分限だ。手前なんかに娘をくれるわけはねえ、もう少し手軽なのがあるだろう」
「だんだん糶り下げて、煮豆屋のお勘子なんか嫌ですぜ、親分」
「心配するな、お勘子までにはまだ間がある。――それから誰だ」
平次も少し面白そうです。
それを苦々しく聞いた様子で、
「お前さん、そんな事を――」
女房のお静が口を出します。
「黙っていろ、お前なんかの知ったことじゃねえ」
と平次。