Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.455 Zeichen · 290 Bildschirme

Aozora Bunko

「…………」

「思い切って名乗って出ようと思ったが、後に残るお前が可哀相で、逃れるだけは逃れてみようと思ったのは俺の未練だ――お留、勘弁してくれ」

「お父さん」

「お前が縛られそうになっちゃ、黙っていられねえ、――親分さん、この通りだ。私を縛っておくんなさい。有馬屋が安穏に暮すのは業腹だが、それも今更どうにもなるめえ。俺が余計な事をしなくたって、天道様は見通しだ、――人間の手でどうこうしようと思ったのが間違えだろう」

「お父さん、お前は、お前はまア」

這い寄るお留と互に手を取合って、親娘二人の、身も浮くばかりの悲歎を、平次はしばらく黙って見ていましたが、

「金太兄哥の手柄にしてくれ」

一歩身を退いて、親娘の悲歎に顔を反けます。

「そいつは、銭形の――」

と尻ごみする金太。

「いや、最初吉五郎に目をつけたのは金太兄哥だ。なまじっか、俺が余計な事を言ったから、お役人方も吉五郎を許す気になったんだ、手柄はやはり金太兄哥のだよ」

平次はガラッ八を眼で誘って、滑るように外に出ました。

*

「親分、本当に吉五郎が下手人ですかい」

ガラッ八は後ろから声をかけました。絵解きが聞きたい様子です。