Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.455 Zeichen · 290 Bildschirme
「盗んだは情けねえ、親分、こいつは間違いもなく商法で儲けた金ですよ」
ガラッ八は大袈裟に後ろ手を突いて、こう弁解を続けました。
「岡っ引に商法があってたまるものか。盗んだんでなきゃ、どこから持って来た、さア言えッ」
「言うよ、言いますよ、――言わなくてどうするものですか、――おう痛え、喉仏がピリピリするじゃありませんか」
「喉仏の二つや三つローズにしたって構うことはねえ、さア言え」
「驚いたなア、持ちつけねえ金を持つと、喉仏に祟るとは知らなかったよ」
「無駄はもう沢山だ。金をどこから出した、それを早くブチまけてしまえ」
平次が躍起となるのも無理のないことでした。正直と馬鹿力が取得のガラッ八が、万々一、その頃の岡っ引の習慣に引摺り込まれて、うっかり役得でも稼ぐ気になったら、貧乏と片意地を売物にしてきた、平次の顔は一ぺんに潰れることでしょう。
「親分、心配するのも無理はねえが、これは筋の悪い金じゃありません。実は親分も知っていなさるあっしの赤鰯を、望み手があって売ったんで」
「何? 手前の脇差を売った?」
「ヘエ――去年の暮、柳原の古道具屋を冷かし損ねて買った、あの脇差が、十両になるとは思わなかったでしょう」