Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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たいらのまさかど

平の将門

吉川 英治

Lesen Sie 平の将門 (たいらのまさかど) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 232.193 Zeichen · 463 Bildschirme

Aozora Bunko

「じゃあ、あとの苦情や、多少のいやな思いは、お覚悟の上でも、思いをつらぬくしかないではありませんか」

「ゆるしてくれるか」

「そんなお気の弱いことを」

「おれに怯みはない。自分の恋だ。命を賭けてもつらぬきたいわさ。――では将頼、おまえは、おとといの夜も、いったように、おれと分家して、近々に、御厨の方へ住め。あの辺、守谷一帯の田領は、おまえに遣る。また、将平は、猿島の岩井を持つがよい」

「この時に、私たちの身まで、そんなにお考え下さらなくても」

「いつかは、将文、将武にも、追々、そうしてやらねばならない年頃にみな来ている。父の亡い家だから、おれが父の仕残しを仕遂げねばなるまいわさ。あははは……。今ごろ、恋にとらわれて、おまえ達にまで、心配させている困った親代りだ。恃み効いなくは思うだろうがな」

弟二人は、しゅくしゅく、俯向いた。共に、幼時の哀愁を呼び起された。将門は、泣かせて悪かったような顔をした。

すると、常には気の弱い神経質な将頼なのに、決然と、涙を払って、いい出した。

「わかりました。お気もちも、御事情も、よく分りました。おいいつけのように、私は、数日中に、御厨へ別れます。