Japanische Klassiker mit Furigana
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たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
Lesen Sie 平の将門 (たいらのまさかど) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 232.193 Zeichen · 463 Bildschirme
新たに、右馬允に昇官したので、この老父は、愛情と自慢を併せて、意識的に、家人たちには、近頃そう呼ばせていた。
「父上、これにおいでで」
「お、貞盛か。まあ坐れ。日和にめぐまれてよいあんばいだった」
「きょうの客人は、誰方と誰方ですか」
「正客は、源護どの。水守の良正、羽鳥の良兼など、ごく内輪だけにしておいたが」
「護どのの御子息たちは」
「来るだろう。案内はしておいたから」
「都へ出たまま、久しく帰国もしませんでしたが、以前とは、比較にならぬ程、荘園も拡まり、家人郎党も殖え、このお館など、見違えるばかり華麗になりましたな。これ程な生活は、都でも大臣か督ぐらいの地位でないと出来ません」
「しかし、わしの官位などは、依然として、大掾に止まったままだ。何というても、田舎にいては、分がわるい。お許は、右馬允になり、やがては、衛府の頭にもなれよう。官職では、この老父よりはるかに上じゃよ」
「あちらでは、仁和寺の式部卿宮だの、右大臣家や九条師輔様などに、なんとか、引立てをうけております。中央では、何といっても、摂関家や親王方などにお近づきを得なければ立身は成りません。……あ、それで思い出しましたが、小次郎将門は、この頃、どうしていますか」