Japanische Klassiker mit Furigana
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たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
Lesen Sie 平の将門 (たいらのまさかど) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 232.193 Zeichen · 463 Bildschirme
「どうした、将門は」
ここには、扶と隆が、物々しい武装をして、報告を待っていた。屈強の郎党を、二十名もまわりに従え、まるで、大将の本営めかした備えであった。
「うまく行ったか。彼奴を、袋づつみにして、戦闘中か」
兄と一しょに、弟の隆も、物見の者へ、こうたずねた。
五、六人の物見の中から一人が答えた。
「はい。合戦は今、野爪の沼と丘の間で起っています。――が、首尾は、思うつぼとは申されません。何ぶん、将門の方にも、用意があったようですから」
「なに。先にも、合戦の備えがあったと。それはへんだな? ……。まさか、こっちの計りを、内通した者もないだろうに」
「どうか、分りませんが、とにかく豊田の郎党も、将門の姿を、遠く離れて、あとから隊をなして従いて来ました。――ですから、第一線の小勢では、遠矢をかけても、袋づつみに、将門を討つなどという事はできません」
「しまった。それでは、やはりあそこ一ヵ所に、総がかりで、伏せておればよかったのだ。――して、戦のもようは」
「何しろ、将門が、怒り出しましたので、豊田勢の強さといったらありません。それに、将頼、将文など、将門の弟たちも一つになり、お味方は、駈けちらされている有様です」