Japanische Klassiker mit Furigana
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たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
Lesen Sie 平の将門 (たいらのまさかど) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 232.193 Zeichen · 463 Bildschirme
堂上の意見は、それに一致した。貞盛はその日、衣冠して、朝廷の南庭に畏まった。
殿上には、三卿以下の大官が、列座して、彼の口から、東国の実情を聞き知ろうと、居並んでいた。
その中には、太政大臣忠平(前左大臣)の子息――大納言実頼、権中納言師輔などの姿も見える。
貞盛は、庭上から仰いで、
(お。見えておられるな……)
と心づよさを、ひそかに抱いた。権中納言九条師輔は、弟の繁盛が多年召仕えている主人であるし、また、その兄君の実頼も、自分に好意をもっているお人であることを、常々、繁盛から聞いていた。
「上告文は、あの通りに違いないか。将門にたいし、右馬允は、謀反人なりと断じてあるが、それに、相違ないのか」
実頼が、質問した。
「ちがいありません」
貞盛は、すずやかに、答えた。
こういう所で、思いのまま智弁をふるうことは、貞盛として、得意中の得意である。まして、実頼が質問に当ってくれるなど、願ってもない事だと思った。
策士策動
貞盛の地方事情の説明は、徹頭徹尾、彼自身のための巧みな弁護であった。同時に、将門にとっては、拭うことのできない「反逆者」「乱暴者」という印象を、堂上公卿の頭に烙きつけてしまったものであった。