Japanische Klassiker mit Furigana
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たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
Lesen Sie 平の将門 (たいらのまさかど) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 232.193 Zeichen · 463 Bildschirme
将門が、指定の日を待ち、その日は、国庁のある府中の六所明神を、手打式の庭として、相手の武芝と、仲裁者の将門を、待った。
たれより歓喜したのは住民である。
「やれやれ、これで商売もでき、夜も寝られる」
と、その日は、祭のような賑いを呈した。
将門は、隊伍を作って、町へはいった。そして、部下は町屋の辻に屯させ、自身は弟と主なる者だけをつれて、六所明神の式場の森へはいってゆく。
時刻近くに、武芝もやって来た。
幔幕を打ち廻した神前で、将門立会いの下に、双互の者が居ながれ、禰宜、神職の祝詞、奏楽、神饌の供御などがあった後、神酒を酌みわけて、めでたく、和睦がすんだ。
「よかった」
将門は、一同へいった。
一同の者も、
「おかげを以て」
と、彼の労を、感謝した。そして、以後の親和を誓った。
さて、それからの事である。
もちろん祝いだ、大祝いの酒もりだ。一時に、心もほどけたにちがいない。
ここでは、巫女の鈴が鳴り、笛や鼓が、野趣に富む田舎歌に合せて沸き、町屋の方でも、神楽囃しに似た太鼓がとどろく。
泥酔乱舞は、武蔵野人種のお互いに好むことである。これあるがための人生みたいなものだった。