Japanische Klassiker mit Furigana
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たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
Lesen Sie 平の将門 (たいらのまさかど) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 232.193 Zeichen · 463 Bildschirme
ともあれ、急遽、対戦の策をたてた。
そして、多治員経、坂上時高らが、逆に、秀郷の本拠地に近い――阿蘇郡へむかって、進撃した。
出ばなを、叩かれた形で、下野勢の先鋒は、敗れては退き、戦っては破れ、後方へ潰走した。
員経や、時高らは、
「秀郷の手のうち見えたり」
と、気負い込んで、敵地へふかく這入りこみ、将門の本陣との連絡も欠いてしまったので、やがて、孤軍のすがたとなった。
秀郷は、部下に、やおら命を発した。
「さあ、これからだ。まず、目前の賊を、存分に、包囲して、一兵も余すな」
彼の、予定の作戦は、思うつぼに、はまったのである。――それからは、蓆を捲くような勢いで、下総へ、攻め入った。
一方。
貞盛と、為憲は、常陸、上総から同時に起った。序戦において、秀郷の術中に陥ちたがための、将門勢敗北の声は――その他の国々のうごきにも、大きな作用を起した。
「新皇は、しょせん、本皇には敵わないものだ」
「官軍につけば、他日、恩賞もあろうが、賊兵につけば、かならず、首はあるまいぞ。九族まで、重罰に処せられようぞ」
貞盛は、声を大にして、百姓のあいだにも、こういい触れさせた。