Japanische Klassiker mit Furigana
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たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
Lesen Sie 平の将門 (たいらのまさかど) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 232.193 Zeichen · 463 Bildschirme
そういう点から、小次郎の性格は、おもしろくないと思っておられるらしいな」
「じゃあ、小次郎に、豊田郷の跡目は継がせないおつもりなのでしょうか。しかし、そうはいっても、小次郎は、まぎれもない良持どのの長男だし、私の見るところでは、そう悪くいうほど欠陥のある性格とも見えませんが」
「繁盛、繁盛……」と、貞盛は、兄として、たしなめるような眼で――「めったな臆測を、みだりに、口へ出すものじゃない。何事も、父上のお旨によって、わしはいっているのだ」
「他人には、そんなこと、申しはしません」
「おくびにも……。よいか」
貞盛は、すぐ立った。
いつぞや、小次郎と約束したことなど、何も、いい出さないうちに――である。でも、繁盛は、小次郎への返辞もしなければならないと思い、兄を送って、邸外まで歩いた。そして、それとなく、小次郎の希望をいってみると、貞盛は、ニベもなく反対した。
「そんなこと、師輔様へも、右大臣家へも、お頼みできるすじのものじゃない。よせよ、よけいな、おせッかいは」
それから、こうもいった。
「わしだって、いつか、応天門の附近で、あれに会っているよ。その時、小次郎が、物欲しそうに、何かいいかけて来そうにしたから、あわてて、身をそらした程なんだ。