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Japanische Klassiker mit Furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Lesen Sie 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 335.908 Zeichen · 669 Bildschirme

Aozora Bunko

これぞ間道の口であり、この口は直ちに城内の地下道へ通じているのであった。

それは数馬とオースチン老師とが、白虎太郎を案内にして地下道へ窃かに忍び入り神保市之丞を助けようとしたその同じ夜の宵のことであったが、珍らしく酔った石右衛門は早目に自分の家へ帰って来た。

「お父様、今日はお早いのね」

こう云いながら出迎えたのは彼の娘の葉末である。

「今日から掛けて明日一杯、おめでたいことがあるのでの、お殿様からお酒を振る舞われ早くお暇さえ出たというものさ」

云い云い彼は岩室の中の二間しかない家の中へ機嫌よくノッソリと上がって行った。

「おめでたいことと云いますとどのようなことでございましょう?」

ゴロリ横に寝た父の上へふわりと衣裳を掛けながら何気なく葉末は訊いてみた。

「めでたいことと云うのはの、強情を張っていた芳江姫がとうとう殿の覚し召しに従うことになったので、明朝暁の鐘と共に婚礼の式が行われるのじゃ。なんとめでたいことではないか」

「おやさようでございますか。……それにしても芳江姫には今土牢に押し込められている市之丞様という恋人がおありなさるではございませぬか」

「うん、その市之丞だが可哀そうにも明朝はどうでも殺される筈じゃ」