Japanische Klassiker mit Furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Lesen Sie 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 335.908 Zeichen · 669 Bildschirme
これには才蔵も持て余した。
「なるほど、こいつは手数がかかる。体が疲労れた。どれ一休み」
彼はひらり身を躍らせると高く空へ飛び上がったが隠形の術とでも云うのであろう、足の方から自然に消えた。しかし、相手は妖精である。人間に対しては隠形の術でも彼らには一向効能がない。
「アッハハハハ」と笑い出したものだ。
「おお見や見やあんな所にいるぜ」
「おやおや岩の上に腰かけているよ」
「濛気が周囲を取り巻いているね」
「隠れた意りでいるのだろうよ」
「上って行ってとっ掴まえてやろうぜ」
で、十二、三人の妖精どもゾロゾロ岩の上へのぼって行く。
才蔵これには胆を潰し、
「いけねえいけねえ、こいつアたまらねえ。ノソノソ上がって来やがるぜ。……ふうむ、さてはこいつらには幻術も妖術も無効だと見える。どうも困ったな。当てが外れたね。どうもこうなっちゃ仕方がねえ、やっぱり腕力でやっつけるんだな」
で、彼は丸太を頭上に振り上げ、上って来るのを待ち構えた。
ヌッと真っ先に上がって来たのは筋肉隆々たる若者である。
「こん畜生!」
と叫ぶと共にブーンと丸太を横に振った。
「キャッ」
と悲鳴を上げると共に岩から下へ転がり落ちる。