Japanische Klassiker mit Furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Lesen Sie 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 335.908 Zeichen · 669 Bildschirme
しかし要するにそれだけである。お前は『真理』と『修行法』とを教えられたに過ぎないのだ。それを自分に『体得』しそれを自由に『応用』することは、今後の努力に待たなければならない。もちろん困難も多かろう、そうして邪魔もはいるだろう。しかし一旦体得したなら、森羅万象は自由自在、宇宙をさえも制御出来る」
「まことに有難う存じました。粉骨砕身難行苦行、その真理を体得し、ご厚志に添うでございましょう」
鳰鳥は凛然とこう云った。
「おおその意気を忘れまいぞ。ではこれで別れるとしよう」
「はい」と云うと鳰鳥は、倶係震卦教を懐中し、恭しく手を突いて一礼した。それからヒョイと眼を上げて見ると、老人の姿は岩上になく、枯葉が二、三枚散り敷いていた。
岩山の洞の国
不思議といえば不思議ではあるが、倶係震卦教から云う時は、木葉隠身にあたっているので、鳰鳥はちっとも驚かなかった。
「飛天して西方へ向かったのであろう」こう思ったので改めて、西空へ向かって一礼し、それから立ち上がって歩き出した。
少し行って立ち止まり、小首を傾けて考え込んだ。
「さてどっちへ行こうかしら? 充分収穫があったから、このまま木曽家へ帰ろうかしら? だがそれでは面白くない。