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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.455 Zeichen · 290 Bildschirme

Aozora Bunko

「門徒ですよ、今お寺様が来ますから、お宗旨の事ならそっちへ訊いて下さい」

少しけんもほろろです。

「江戸には親類もないんだね」

「あったって遠い身寄りは音信不通で、付合っちゃくれません。もっとも長崎には亭主の弟がいますが、お葬式に間に合うわけはなし」

「そいつは気の毒だ」

そんな事を言いながら、家の中を念入りに見ましたが、ひどく裕福らしいという外には、何の変ったところもなかったのです。

「吉三郎は遊び人で通っていたが、勝負事は好きじゃなかったそうだ。立入ったことを訊くが、世過ぎは何でやっていたんだ」

平次の問はかなり突っ込みます。が、

「私にも解りませんよ。金の成る木でも持っていたんでしょう」

お由は空嘯いて相手にしそうもありません。

「もう一つ、三日前に八五郎が、この脇差と牙彫の根付を一つ、十両で吉三郎に売ったそうだ。少しわけがあって、それを返して貰いたいんだが」

平次は十両の金をお由の前に押しやって、相手の出ようを待ちました。

「勝手にその脇差を持って行って下さい。もっとも牙彫の根付なんかは知りませんよ」

「確かに持っていたはずだが――」

「親分も、仏様の懐が見たいんでしょう。