Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.455 Zeichen · 290 Bildschirme
通夜の人数を追っ払って、八五郎に見張らせた平次は、吉三郎の死骸を中に、お由と膝詰め談判を始めたのでした。
「まさか、親分」
お由は容易に信じそうもありません。
「証拠はいくらでもある。第一、昨夜三人で食ったのは、河豚じゃない鮟鱇鍋だ。吉三郎が河豚を食ったことがないと言うから、鮟鱇を持って来て、河豚ということにして食わせたんだ。鮟鱇鍋で死ぬ気遣いはないが、河豚なら随分三人のうち一人死ぬということがないではない――、あいつ等はそこを狙ったんだ」
「…………」
「残った魚を竹の皮包みにして持って帰ったのは、後で鮟鱇と判っては面白くないからだ。それから、河豚の毒なら身体が痺れるはずだが、そんな事がなくて、腹の中が焼け爛れるようで、血を吐いたのは南蛮渡りの毒薬に違いない。玄道さんもそう言っている」
「…………」
「毒は、吉三郎の盃の中に入っていたんだ。多分、ちょいと立った時か何か、投り込まれたんだろう。――その証拠は、昨夜は三人とも、盃のやり取りはしなかったはずだ」
「えッ、その、その通りですよ、親分。いつも差したり差されたりするのが、昨夜は最初から御家人喜六の言い出しで盃のやり取りなし、うんと食って飲もうということにしたようでした」