Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.455 Zeichen · 290 Bildschirme
「有難え、親分」
「今晩はもう遅い、明日の朝早く出かけるとしよう。それだけ巧んだ仕事なら、早いから尻尾を掴めるとも限るめえ」
平次は落着き払って、容易に立上がりそうな気色もありません。出来るだけ詳しく八五郎に話させた事件の全体を、反芻しながら考えているのでしょう。
「ところで親分、墓を掘り返した時、穴の中からこんなものを見つけたんですが」
「何だ、手紙のようじゃないか」
「泥だらけになってよくは判りませんが、こう書いてありますよ、〈今ばんうしのこく――〉と」
「どれどれ、達者な手だが惜しいことに後先がねえ、いずれ悪者どもの仲間へ諜し合せた手紙であろう」
「万七親分にも見せてやろうと思ったが、千両箱の中味を見て、いやな事を言うから黙っててやりましたよ」
「人の悪い奴だ、――が、この手紙は思いの外役に立つかも知れない。手前これを持って行って、皆んなに見せびらかしてやれ。万七兄哥にも、清吉にも、寺中の者皆んなに見せるんだ、――言うまでもねえ事だが、手前は後先とも読めるような顔をするんだよ、〈今ばんうしのこく〉だけじゃ手品にならねえ。判ったか」
「ヘエ」
「それから柳橋へ行ってお通の茶店で見せびらかして、札止は木場の春木屋だ。