후리가나로 읽는 일본 고전
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むすめえんじゅつし
娘煙術師
国枝 史郎
国枝 史郎의 娘煙術師(むすめえんじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 267,766자 · 530화면
この凄惨!
負けて、ドッと地上へ倒れたが、その瞬間に心が開けて、刀を抜くだけの余裕ができた。で、引き抜くや倒れたままで、兵馬の足を薙いだのであった。「ワッ」という悲鳴をあげたのも、真っ向を切られたがためではなくて、真っ向を切られたと思ったからであった。
月光が道の上に敷いていて、霜のような色を見せている。その道の上を素速い早さで、コロコロと転がって行く物の形があった。起きよう起きようと努めてみても、恐怖のために足が立たないで、転がって行く小次郎の体なのであった。と、一本の氷柱のようなものが、小次郎の体の転がって行くつど、月光をはねたり飛ばしたりした。そこは小次郎も武士であった、転んでも刀を放さなかった。握っている刀が光るのである。
火事の遠照りがここまでも届いて、ここの空間は薄紅い色に、ボッと気味悪くぼかされていたが、その空間の一所に、腰を落として右の足を曲げて、股の中所に太刀柄をあてて、天道流の下段に構えて、転がって行く小次郎の転がって行く姿を、睨み付けている武士があったが、いうまでもなく兵馬であった。月光と火光とに練り合わされて、微妙な色と光とが、曲げたためにかえって釣り上がった衣裳の裾の下から出ている脛の一所を照らしていた。