후리가나로 읽는 일본 고전
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むすめえんじゅつし
娘煙術師
国枝 史郎
国枝 史郎의 娘煙術師(むすめえんじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 267,766자 · 530화면
原始的な愛欲生活
と、女は顔を上げたが、美作のほうをすかして見た。
原始的な愛欲生活
「左内様なら知っているよ。あの人は妾の可愛い人さ。でもまだあの人は駄目なのだよ。妾の自由にならないのだから。……誰なの、お前は、そこに立っている人は?」
駕籠を取り巻いて守っている老女と武士とは木立ちのようであったが、木と木との間に隙があるように、そこにも隙ができていて、その隙の向こう側に北条美作が、依然として抜き身をひっさげて、駕籠のほうをみつめて立っていた。その美作の顔を見るべく、姫君姿の駕籠の中の女は、顔を上げて隙から隙の向こう側を見たが、現の人間とは思われないような――いい得べくんば他界的の声で、こう美作へ声をかけた。
お前は誰であるかと訊ねたのである。
これには美作も驚いたようであった。隙間から女を睨むように見えたが、
「私儀は北条美作でござる。左内の父の美作でござる」――で、老女たちと武士たちとを分けて、駕籠へ接近しようとした。が、接近することはできなかった。
「北条美作? 妾は知らぬよ。見れば穢ならしいお侍さんだが、一度もこれまで見たことがないよ」――こういう言葉が女の口から例の他界的の響きのある声で、すぐに聞こえて来たからであった。