후리가나로 읽는 일본 고전
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むすめえんじゅつし
娘煙術師
国枝 史郎
国枝 史郎의 娘煙術師(むすめえんじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 267,766자 · 530화면
「まずよかった、これで安心」――で、嘉門は吐息をしたが、「打ち付けたら最後坊やの頭は、石榴のように割れたところさ」――でしばらく見送った。しかしどうにも君江の姿が、嘉門には不安にもあぶなっかしくも、また憐れにも見えたようであった。
「それにさ、こんな厄介な預り物を持っていたでは、俺といえども迷惑じゃ。追い付いて返してあげたほうがいい」――で、嘉門は小走りながら、「巻き奉書と綴じ紙! 君江様お返し致しますぞ!」と、酔った濁声を張り上げた。しかし君江には聞き取れないと見えて、先へ先へと歩いて行く。
と、不意に消えてしまった。
「ヤッ」と嘉門は胆を潰したように、こういって小走る足を止めたが、止めた拍子によろめいて、一方の側へヒョロヒョロと寄った。とその嘉門を背後から、グッとささえるものがあった。
「誰じゃい! 邪魔な!」と怒り声を上げて、嘉門は邪見に振り返ったが、振り返った嘉門を見下ろしていたのは、男でもなければ女でもなく、儒者ふうの老人の籠っている宏大な屋敷の大門であった。
棄てられた二品
「門かよ……」と嘉門は確かにてれて鼻白んだ声で怒鳴ったが、ますます酔いは深まったと見える。