후리가나로 읽는 일본 고전
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むすめえんじゅつし
娘煙術師
国枝 史郎
国枝 史郎의 娘煙術師(むすめえんじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 267,766자 · 530화면
と、今まで廊下の右に、落ちていた紋也の影法師が、前方の廊下の面へ落ちた。網行燈を背後に見すてて、紋也が先へ進んだからである。
しかしまもなく紋也の姿が、蒼白く半身照らされて見えた。月の光のさし込んでいる、その一所まで行ったからである。
で、紋也は月の光の、さし込んで来るほうへ眼をやった。
廊下を中にしてその左右に、部屋部屋が二列に立ち並び、襖を二列に並べていたが、そこばかりには部屋がなくて、部屋のある所には欄干があり、その向こうに広大な中庭があり、月がその向こうの空にあって、植え込みの枝や葉をくぐって廊下へまでも蒼白い光を、水のように注ぎ込んでいるのが見られた。
中庭はきわめて広かった。が、その広い中庭へ二棟の部屋が向かい合って、翼のように突き出されているので、その二棟の部屋によって、包まれている中庭の一部は、これはきわめて狭かった。その二棟の部屋のうち、左側にあるのがたった今し方、紋也が寝ていた部屋であり、向かい合った右側の部屋から、講義の声が聞こえて来た。
この屋敷は宏大であり、その上に厚い土塀によって、外界と境をなしていた。その土塀の内側には、常磐木が鬱々と籠っている。