후리가나로 읽는 일본 고전
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むすめえんじゅつし
娘煙術師
国枝 史郎
国枝 史郎의 娘煙術師(むすめえんじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 267,766자 · 530화면
鴫丸が君江に同情して、自分の座へ連れて来たものと見える。
仇敵である桃ノ井兵馬と、虐められながら住んでいるより、お妻太夫の座中にいて、可愛がられていたほうが、君江にとっても竹太郎にとっても、幸福なことといわなければならない。
さて、こうして日がたって、秋の終わりが迫って来た。そのころ一団の旅人が、信濃の国は伊那の郡天龍川の岸に沿って、下流へ下流へと歩いていた。一挺の駕籠をとりまいた、男と女との一団であって、その中には山県紋也もいれば、その弟の小次郎もいれば、その妹の鈴江もいれば、藤井右門の遺女の女煙術師のお粂もいれば、その仲間の金兵衛もいた。駕籠の中には誰がいるのであろう?
日あたりのよい丘の上へ、その一団がさしかかった時、しばらく休息することになった。と、下ろされた駕籠の中から一人の老人が現われたが、例の宏大な屋敷にいた、儒者ふうの老人その人であった。
枯れ草を敷いて一同の者は、長閑そうに四辺の風景を見た。眼の下につらなりそびえている奇岩の裾を天龍の流れが、南に向かって流れていて、岩に激して上がる飛沫が岩の間に錦を拡げている紅葉を艶々しく濡らしていた。