轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

たいらのまさかど

平の将門

吉川 英治

「小説公園」六興出版社、1950(昭和25)年新春号~1952(昭和27)年2月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 232,193 字 · 463 页

青空文庫

これらの材料は、大半、市で物交して来なければならない。小次郎は、そのため、亡父が身につけていた遺物まで市へ持って行かせた。厨の調理も、自分がのぞいて、味の加減をみたり、都風な器づかいを、教えたりした。左大臣家で覗いていたまね事にすぎないが、郷土人の眼と舌を、驚かせてやろうとする、幼稚な衒気が、はたらいていた。

――が、単なる衒気ばかりではなく、人のよろこびをよろこびとする性質は、たしかに、彼の中にはある。その日は、べつに、餅をつかせ、豊田郷の老幼に、餅を撒いた。門前にむらがった土民にも、酒だの、菓子だのを、振舞った。

客は七、八十人も見えた。

亡父の知己は、多くは故人になり、従兄の、姪のという者も、小次郎には、みな覚えのない顔ばかりだった。

むかし、仕えていた郎党たちは、客に来ても、依然、末座にいて、手伝った。その人々の眼ざしや、顔つきに、小次郎はかえって、肉親を感じた。大叔父の国香は、風邪ぎみといって来ず、筑波の叔父も、旅行といって、姿が見えない。上総介良正だけが、叔父組の代表みたいに、席に見え、人々へ、口あたりのいい辞令や杯のやりとりを、ひきうけていた。