轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
「神戸新聞」神戸新聞社、1958(昭和33)年1月9日~9月14日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 257,350 字 · 507 页
歌でもそうで、すべて一般の定義みたいなものを形づくってしまった。それが日清戦争ごろまでの思想になっていた。私らも要するにその奴隷のようなもので、そのような考えの追随者であった。
今日のように実験したものを直ぐに書くという文学は、明治三十年以後に盛んになったのではないかと思う。湖処子あたりがその境目になり、誇張はしても、空想でなく、事実あったことを誇張したものであった。私どもの「野辺のゆきき」なども全部これであった。題詠の習慣があったので、新体詩も大体そのように考えられ、恋愛を若い者が詠むのが普通だということになり、恋愛ならばおよそ湖処子の『帰省』みたいなものか、そうでなければ往来の行きずりの話とか、大体題材がきまっていた。今の人には、当時の風潮ということを考えて、それだけの用意と理解とをもって読んでもらいたいと思う。
私は昔の詩集は手元にないままに、省みないことにしているが、大阪の沢田四郎作君のような熱心家がいて、どこからか掘り出してきたりするが、同君は私どものもう一つの詩集、これはまったく私どもの知らぬ間に本屋が勝手に作った『山高水長』という詩集なども探し出してきた。