轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

こきょうしちじゅうねん

故郷七十年

柳田 国男

「神戸新聞」神戸新聞社、1958(昭和33)年1月9日~9月14日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 257,350 字 · 507 页

青空文庫

『利根川図志』のこと

老人処理法として極上のものである。それが花火でも見に行こうかという計画をする策源地になっていた。その状景は郷里の播州あたりでは見られない。下総あたりに残っている荒い生活の姿であった。長塚節の『土』みたいな生活からにじみ出たものである。

私の一家も、そんな生活を一通りは経たにしても、そう深くは入らなかった。あまり遠くに出たこともなく、筑波山なんかも東京へ出て高等学校の学生になってから、はじめて登ってみたようなわけであった。

『利根川図志』のこと

昭和十三年に、私は岩波書店から頼まれて『利根川図志』を校訂して覆刻したが、今ではもう絶版になっている。この本と私との関係については曾て雑文を書いたことがある。思えば深い因縁があるわけで、私が初めて下総の布川へ行った明治二十年の初秋から二十一年にかけて、この本を古い版本で見た時は、この著作が出来上った安政五年からちょうど三十年目であった。それから私が、それを再版したのは、また五十年あまり経った後というわけである。

著者は赤松宗旦という医者である。その家は代々、赤松宗旦といって、この本を書いた人は二代目である。私はその人の養子に当る三代目の宗旦に大変世話になっている。