轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
「神戸新聞」神戸新聞社、1958(昭和33)年1月9日~9月14日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 257,350 字 · 507 页
関東の播磨人
次の日、鉾田に来て、利根の汽船に乗って布佐に帰った。これだけ歩いてもまだ三円の旅費がいくらか残っていて、母に返したことを憶えている。
それが私どもの旅行の面白味を解したはじめで、そのころから長者の風のあった木戸君が、親切に導いてくれた好意は、いつまでも忘れることができなかった。
第一高等学校はもと五年制であったが、その後四年制になり、また三年制に改められた。岡田君は五年制の最後に、三級から入ったものと思うが、私は一年後に英予科二級というのから入った。その翌年から三年制になり、予科が一年だけ縮まったわけである。
関東の播磨人
布佐の播磨屋の息子であった岡田武松君は、文科系統の学科もよく出来た。家へ行ってみると、いつでも家の人たちに学科の話をしている。ドイツ文学の説明をしていることもあれば、理科や数学の話をしていることもあった。いよいよ文科に行くか、理科に行くかということになった時、岡田君は大変奇抜な決め方をした。火箸かステッキかを地面に立てて、それの倒れた方向で理科行に決めたというのである。ドイツ文学はいつまでも趣味でつづけるが、職業としては数学を本位とする理科に進むというのが彼の説明であった。