轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

たいらのまさかど

平の将門

吉川 英治

「小説公園」六興出版社、1950(昭和25)年新春号~1952(昭和27)年2月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 232,193 字 · 463 页

青空文庫

約束はあっても、男女生活の、多岐多角なすがたには、なんの思考も持たれてはいなかった。――恋愛はしても、恋愛の自覚はないのだ。原始的なしきたりのまま、肉の意志のまま、振舞うことが、人間として出来る何でもない行為の一つというに過ぎない。

都人の風習は、上下一般に、早婚だった。男は十二、三歳から十五、六歳までに、女は九歳から十二、三歳といえばもう嫁いだ。放ッておいても、小さい彼氏や彼女たちは、童戯のように、肉体の交じわりも、卒業してしまうからである。それは、大人のまねでもあった。男女の大人たちは、その事をそう秘密に、不自由に、恟々として、行ってはいない。いくらでも、童女童子たちは、それを見ることができる。見ればまねするし、まねすれば、喜悦であるし、習性づいてくれば、肉体も性情も、自然の状態に従ってくる。

宮廷の人々から、一般の都人さえそうだから、この坂東地方などは、原始人時代の男女間から、まだいくらも自覚の男女に近づいてはいない。掠奪結婚も、折々あるし、恋愛争奪戦争に、家人奴僕を武装させ、鏃を射つくし、矛に血を飛沫かす場合も稀ではない。

筑波の歌垣のように、夜もすがらの神前で、かがりも焚かず、他の人妻と他の人夫が、闇の香を、まさぐり合う祭りに似た風習など、この豊田郡、相馬郡の辺りにも、広く行われていた。