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あかくら
中谷宇吉郎集 第一巻
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第一巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:赤倉、英国日食班の印象、寒月の「首縊りの力学」その他、球皮事件、「光線の圧力」の話、御殿の生活、雑魚図譜、雑記、霜柱と白粉の話、十二花の雪、スポーツの科学、先生を囲る話、「先生を囲る話」について、続先生を囲る話、寅彦夏話、冬彦夜話、文化史上の寺田寅彦先生、雪の化石1、雪の話、リチャードソン。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 107,056 字 · 223 页
この問題について、先生は自分に極めて意味深い言葉を洩らされたことがある。それは「形の同じものならば、必ず現象としても同じ法則が支配しているものだ。形の類似を単に形式上の一致として見逃すのは、形式という言葉の本当の意味を知らない人のすることだ」という意味の言葉であった。割れ目の物理学は第一段としては今一息という所まで進んでいたようであった。病床における先生は、有能な助手の人の努力によって、この研究が着々進行してゆく姿を心に画いておられたようであった。最後に、まだ着手はされていなかったが、随筆の中にほのめかされた重要な問題がある。それは現在の物理学の「方法」が「分析」に偏しているのに対して、「綜合の物理学」を建てようと企てられていたことである。たとえば、ここにある複雑な形の波形がある。それを応用数学の力でいわゆるフーリエ級数に展開して、分析して研究するのが現在の物理学の方法である。先生はこれを「複雑な形の波全体」として何かわれわれの感覚に触れさせようと試みられたのである。それにはこの波形の高低をトーキーのフィルム上に濃淡で印画して、波全体を一種の雑音として聞こうという企てであった。