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あかくら
中谷宇吉郎集 第一巻
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第一巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:赤倉、英国日食班の印象、寒月の「首縊りの力学」その他、球皮事件、「光線の圧力」の話、御殿の生活、雑魚図譜、雑記、霜柱と白粉の話、十二花の雪、スポーツの科学、先生を囲る話、「先生を囲る話」について、続先生を囲る話、寅彦夏話、冬彦夜話、文化史上の寺田寅彦先生、雪の化石1、雪の話、リチャードソン。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 107,056 字 · 223 页
そこで私が何よりも一番に驚いたことは、リチャードソン先生は普通一週一回金曜日に、しかも午後二、三時間位しか学校へ出てこないということであった。そしてその一週一回の登校の場合でも、大抵は自分の室にいるので実験室へ顔を出すということは極めて稀であった。何でも午後四時頃までには家へ帰って御茶に間に合わさなければならぬので、稀に実験室へ顔を出しても非常に急いでいて、何か一言二言喋ってさっさと引き上げてしまうのであった。同じ室にいた印度の留学生でラマン教授の御弟子が、「そらまたプロフェッサーが、“Can I help you in one minute?”といいにきたぞ」といって笑ったものであった。
それでも私達は、まだ一月に一度位は会えたものだったが、別の室にいたアメリカのある大学の助教授の人などは、君達はまだ良い方だぞ、僕は最後にプロフェッサーを見てから既に八か月になるという始末であった。もっともこれは英国流のユーモアを入れた話ではあろうが、まず大体その調子と思えば間違いなかった。
それで実験室での色々の細かい技術上の指導というものは結局助手達が御互にやるのであった。