轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
「小説公園」六興出版社、1950(昭和25)年新春号~1952(昭和27)年2月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 232,193 字 · 463 页
「見ておれ、こんどは、こっちから、ひと泡ふかせてやるから」
と、再挙、おさおさ怠りはない。
げにも、歯ヲ以テ歯ニ酬ウ――の報復をくり返せば、人間の野獣化と残忍な手段は、とどまるところを知らなくなる。復讐に対して、復讐を返し、その復讐にまた復讐を思うのである。
ここに。
将門方の走り下部に、子春丸という童上がりの郎党がいた。
もと、水守附近の、百姓の小伜である。
良兼の家人景久が、この子春丸を誘惑して、利を食らわせ、石井ノ柵を内偵させた。
「柵は、手薄です。大した兵力はありません。ちょうど、年暮の三十日には、炭倉へ千俵の炭を送り入れますから、その時、馬子や百姓の中に交じって、柵の内へ筑波の兵をお入れになれば、内と外との両攻めに会わせて、難なく、ぶち破ることができましょう」
子春丸は、欲に目がくらんで、羽鳥方に内通し、ついに、こんな計略の手先を働くことになった。
彼の奇策は用いられた。
為に、その事の行われた夕方、石井ノ柵は、炭倉から火を発し、同時に、内から内応する者と、外から奇襲した筑波勢とに囲まれて、まったく、一時は、危急に陥ちかけた。
しかし、将門は、その年の夏から秋へかけてのような脚気患者ではなかった。