轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しのげんり
詩の原理
萩原 朔太郎
「詩の原理」第一書房 、1928(昭和3)年12月15日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 153,641 字 · 305 页
そしてこのホーマーとサッホオとの対立が、後に文芸復興期に移ってから、さらにダンテやミルトンの荘厳な神曲叙事詩と、一方にペトラルカやボッカチオ等の、民衆的な情痴抒情詩の対立になったことは、前に同じ章で述べた通りである。
実にこの叙事詩と抒情詩の対立は、人間に於ける二つの感情――情緒と権力感情――との二大分野を示すもので、人文の歴史がある限り、たといその形式は変貌しても、実質的には何等かの新しき様式で、不易に対立すべきものである。しかしながら時代と文明の変移によって、或る時には一方の者が「正流」となり、他方のものが「反動」となることが珍らしくない。そしてこの場合に、反動の地位に置かれたものは、その表面の意志を抑圧される結果として、或る変形したる、歪みたる、逆説的なる、寓意的なる、一の「憎々しきもの」として、それの歪像を映すのが普通である。後の章に説く近代の立体派や、表現派の詩が、その同じ精神の系統に属している。だがこの解説は後に譲り、こうした詩的情操の投影さるべき、表現の形式について考えよう。
感情の南方地帯に属するもの、即ち所謂「情緒」は、それ自ら愛の本有感である故に、博愛や人道やの、すべての柔和なる道徳情操を基調している。