Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Read みみずのたはこと (みみずのたわこと) by 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 265,437 characters · 530 screens
五歳の鶴子初めて鴎を見て曰く、阿母、白い烏が飛んで居るわねえ。
旅泊のつれ/″\に、浜から拾うて来た小石で、子供一人成人二人でおはじきをする。余が十歳の夏、父母に伴われて舟で薩摩境の祖父を見舞に往った時、唯二十五里の海上を、風が悪くて天草の島に彼此十日も舟がかりした。昔話も聞き尽し、永い日を暮らしかねて、六十近い父と、五十近い母と、十歳の自分で、小石を拾うておはじきをした。今日不器用な手に小石を数えつゝ、不図其事を思い出した。
海岸を歩けば、帆立貝の殻が山の如く積んである。浅虫で食ったものゝ中で、帆立貝の柱の天麩羅はうまいものであった。海浜随処に瑰の花が紫に咲き乱れて汐風に香る。
野糞放る外が浜辺や瑰花
大沼
(一)
津軽海峡を四時間に駛せて、余等を青森から函館へ運んでくれた梅ヶ香丸は、新造の美しい船であったが、船に弱い妻は到頭酔うて了うた。一夜函館埠頭の朴旅館に休息しても、まだ頭が痛いと云う。午後の汽車で、直ぐ大沼へ行く。
函館停車場は極粗朴な停車場である。待合室では、真赤に喰い酔うた金襴の袈裟の坊さんが、仏蘭西人らしい髯の長い宣教師を捉えて、色々管を捲いて居る。