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Japanische Klassiker mit Furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Lesen Sie 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 335.908 Zeichen · 669 Bildschirme

Aozora Bunko

「どうして取り返すな? 教えてくれ」

「お聞き及びでもございましょうが、腐木の谷の洞の国、そこに住んでいる岩石人、みんな穢い片輪者だそうで、獣人族よりさらに一層、無智で下等だと申しますが、双玉の原の巫女の手から、勾玉管玉を盗みましたそうで……」

「その噂なら聞いている」

「ところで、二つのこの玉は、魔法の玉だそうでございます」

「うん、そんなような噂だな」

「まずこいつを手に入れましょう。魔法の玉さえ手に入れましたら、どんなことでも出来ます筈で」

「なるほど、これはいい考えだ。だがどうして玉を取る?」

「はい、誑して取りますので」

「さあ、彼奴ら誑されるかな?」

「この私が引き受けましょう」

「や、そうか、これは有難い。是非玉を取ってくれ。恩賞は望みのままだ」

「これは有難う存じます」

米主は部屋を出た。

間もなく馬蹄の音がした。米主が単騎策を上げ、麒麟山を駈けて下りたのであった。

双玉の原の二人の巫女

ここは双玉の原であった。

社務所が清らかに立っていた。

二人の巫女が縁に腰かけ、寂しそうに話していた。

「里の娘の鳰鳥さんは、今日も帰っておいでにならない。いったいどこへ行ったのでしょうね?」